Chiharu Shiota

塩田千春 | 日本 |「State of Being (Montblanc)」 | 2010年 | 111 cm×110 cm×45 cm | プレキシガラス、各種材料

塩田千春

日本人アーティスト、塩田千春(1972年生まれ)がオブジェの周囲に張り、部屋とインスタレーション全体を囲った、透き通るもつれたネットには、始まりも終わりもないように見えます。京都、キャンベラ、ブラウンシュヴァイク、ベルリンで学んだ塩田は、黒く細い糸で作られた脆い構造物で、「State of Being」のプレキシガラスで作られたホワイトスターのように、物理的には重いオブジェを無重力で宙に浮いているように見せることに成功しています。強度と耐久性を持ち、ゆっくりと有機的に成長する蜘蛛の巣を思わせる細かく編まれたこれらの構造物は、時間と物理の法則を超越するかのようです。思い出の場所として、あるいはオペラ公演のための舞台デザインとして本が積み上げられたインスタレーションと組み合わされた塩田が紡ぐ芸術作品は、はかなさに対する警告であり、記憶の欠片や音の反響と類似し、静かで繊細な過去の夢や恐れの内なるイメージとなるのです。